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会社法・ガバナンスの法務

多くの会社は、設立時のままの定款で、株主総会も取締役会も「書類だけ」で済ませています。平時はそれで回りますが、融資・M&A・相続・株主との対立といった節目で、手続の不備が一気に表面化します。役員報酬の決め方、議事録の有無、株式の譲渡制限、少数株主の権利。会社法は経営者が思うより多くの場面で効いています。このページでは、会社法・ガバナンスの全体像と、企業が最低限整えるべき手続を整理します。

Topics

会社法・ガバナンスで問題になる4つの場面

それぞれの場面について、詳細をテーマ別の記事で解説しています。

株主総会・取締役会

株主総会・取締役会

招集手続、書面決議(みなし決議)、議事録の作り方と保存。議事録がないと登記・融資・M&Aの場面で困ります。

詳しく読む:株主総会・取締役会の正しい運営 ― 招集手続・書面決議・議事録の作り… →
役員の責任・報酬

役員の責任・報酬

役員報酬の決め方と定期同額給与、善管注意義務・忠実義務、会社法423条の会社に対する責任と429条の第三者に対する責任。

詳しく読む:役員報酬の決め方と取締役が個人で責任を負う場面 ― 株主総会決議・定… →
定款・機関設計

定款・機関設計

事業目的、株式譲渡制限、取締役会・監査役の要否、役員の任期。設立時の定款が現在の事業と合っているかを点検します。

詳しく読む:設立時のままの定款が招く不都合 ― 事業目的・株式譲渡制限・機関設計… →
株主間契約・少数株主

株主間契約・少数株主

共同創業者との議決権・譲渡・退任時の株式の扱い、少数株主の帳簿閲覧権・株主総会招集請求権への対応。

詳しく読む:共同創業者・少数株主とのトラブルを防ぐ株主間契約 ― 議決権・譲渡制… →
Basics

押さえておきたい法律の基本

01

機関の運営と議事録

株主総会は毎事業年度の終了後一定の時期に招集しなければならず(会社法296条)、取締役会設置会社では取締役会を3か月に1回以上開く必要があります(会社法363条2項)。株主全員の同意があれば書面決議(会社法319条)で総会を省略できますが、その場合も議事録の作成と本店での備置きが必要です(会社法318条)。

02

取締役の義務と責任

取締役は会社に対して善良な管理者の注意をもって職務を行う義務を負い(会社法330条・民法644条)、任務を怠って会社に損害を与えれば賠償責任を負います(会社法423条)。職務について悪意または重大な過失があれば、第三者に対しても責任を負います(会社法429条)。経営判断については、判断の過程と内容に著しく不合理な点がなければ責任を問われないという経営判断原則が適用されます。

03

株式と株主の権利

非公開会社では株式の譲渡に会社の承認を要する定めが一般的ですが、相続による移転には譲渡制限が及ばないため、相続人からの買取り(会社法174条)などの備えが必要です。少数株主にも帳簿閲覧請求権(会社法433条・議決権または株式の3%以上)や株主総会の招集請求権(会社法297条)などがあり、関係が悪化すると行使されます。

Steps

対応の基本手順

定款と登記の確認

現在の定款・登記事項が実態と合っているか(事業目的・役員・本店・株式)を確認し、ずれがあれば変更します。

年次の手続を型にする

定時株主総会・役員報酬の決定・計算書類の承認・議事録の作成を年間スケジュールに組み込みます。

株主関係の整理

株主名簿の整備、共同創業者や親族株主との株主間契約、譲渡制限と相続時の買取条項を整えます。

節目の前に点検

融資・M&A・事業承継・上場準備の前に、過去の手続の不備を洗い出して補正します。

Articles

会社法・ガバナンスの記事一覧

テーマ別の詳細記事です。新しい記事は毎日追加されます。

会社法・ガバナンス

株主総会・取締役会の正しい運営 ― 招集手続・書面決議・議事録の作り方と、議事録がないと困る場面

招集通知の期限、全員同意による省略、書面決議の要件、議事録の記載事項と10年保存を条文で整理。登記・融資・M&A・紛争で議事録がないと困る理由も。

代表弁護士 越水 遥
会社法・ガバナンス

役員報酬の決め方と取締役が個人で責任を負う場面 ― 株主総会決議・定期同額給与・善管注意義務・会社法423条・429条

役員報酬は社長一人で決められない。361条の決議と定期同額給与、善管注意義務、423条・429条で個人が訴えられる場面と経営判断原則、責任を避ける実務を整理。

代表弁護士 越水 遥
会社法・ガバナンス

設立時のままの定款が招く不都合 ― 事業目的・株式譲渡制限・機関設計・役員任期の見直しポイントと定款変更の手続・登記

設立時の定款が実態とずれると許認可・融資・株式承継・登記で不都合が出る。事業目的・譲渡制限・機関設計・役員任期の見直しと定款変更の手続・費用を整理。

代表弁護士 越水 遥
会社法・ガバナンス

共同創業者・少数株主とのトラブルを防ぐ株主間契約 ― 議決権・譲渡制限・デッドロック・退任時の株式買取と少数株主の権利

50対50の共同創業・辞めた創業者の株・相続による分散を防ぐ。少数株主の権利を比率別に整理し、株主間契約と定款に何を書くかを解説。

代表弁護士 越水 遥
Outside Counsel

会社法・ガバナンスで顧問弁護士ができること

月額制の顧問契約で、経営に伴う法的判断を継続的に支えます。会社法・ガバナンスの分野では、次のような支援を顧問契約の中で行っています。

  • 株主総会・取締役会の招集通知・議事録・書面決議の作成支援(司法書士と連携して登記まで)
  • 定款変更・機関設計・役員報酬の決定手続の設計
  • 株主間契約の作成、少数株主からの請求への対応、役員責任の整理
FAQ

会社法・ガバナンスのよくある質問

株主が社長一人の会社でも株主総会は必要ですか。
必要です。一人株主でも定時株主総会の決議(計算書類の承認など)は必要で、実務上は書面決議の議事録を作成して保存します。議事録がないと、融資やM&Aの際に過去の決議の有効性を説明できません。
役員報酬を期の途中で変えられますか。
会社法上は株主総会の決議で変更できますが、税務上は定期同額給与の要件があり、原則として事業年度開始から3か月以内の改定でなければ損金算入が制限されます。会社法と税務の両面から時期を決める必要があります。
共同創業者が退任しました。株式はどうなりますか。
株主間契約や定款に退任時の買取条項がなければ、退任後も株主として残ります。将来の意思決定や資金調達に影響するため、早期に買取交渉を行うか、今後に備えて契約を整えることをお勧めします。
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